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月: 2015年3月

やまびこ座・こぐま座プロデュース北海道の人形劇シリーズPart2 モイモイ・オーシャン・パラダイス

2015.3.28

 平成28年3月5日(土)・6日(日)にやまびこ座・こぐま座プロデュース
北海道の人形劇シリーズ Part2「モイモイ・オーシャン・パラダイス」を上演しました。2日間で 計296名の方にご来場いただきました。

北海道小樽の地で実際にあったできごとを元に作られたオリジナルの物語。プラハを拠点に世界で活躍する人形劇家、沢則行を作・演出・美術にむかえお届けしました。

ー演出よりー
今から80年前、オタモイ岬に、二人の男が命がけで巨大レジャーランドを作りました。海水浴場、高級料亭、演芸場、子どもたちのための遊具広場、多い時には一日数千人のお客が集まる一大観光名所となったそうです。
しかし、第二次世界大戦が始まり、行楽・娯楽をつつしむべし、との風潮が広まり、さらに食糧不足も加わって、事実上の閉園状態に。戦争が終わって経営者もかわり、規模を縮小して営業は再開されましたが、1952年、火災によって、シンボルでもあった龍宮閣が焼け落ちてしまいます。断崖絶壁から海に突き出すように作られた建物で、消火のために近づくこともむずかしかったそうです。
男たちの夢は30年足らずで散りました。
そしてこの時期、小樽そのものが衰退の道を辿り始めます。

北の港町が日本最高の繁栄を誇った時代。
荒くれの時代、何もないけれど野心と希望はあった時代。
さて、ぼくらが生きている今はどんな時代なんでしょう。
食糧もインフラも整ったけれど未来が見えない時代?
ゆるやかな貧しさと不安な暗がりに滑り落ちてゆくような時代?
でも、ぼくらは笑っていたい、励まし合っていたい、手垢にまみれた「夢」という言葉を、もう一度土くれの中から拾い上げて埃を払い、この手に握りしめたい。
そんな思いを劇場に来てくださる皆さんと分かち合いたい、と願ってこの芝居を作りました。


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